既存の天井を活かした和洋折衷の上質空間リフォーム
構造 | 木造 |
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リフォーム、リノベーションデザインをする際、既存の住まいをいかに読み取るかが重要です。
残すところと、新しくするところ、その理由をまとめて形にしていきます。
それは新築住宅で敷地、その周辺環境を読み取ることと似ていますが、それよりも少し複雑です。
今回は経年劣化した水廻り、和室の洋室化、寝室の増築といった工事内容でした。
既存の格天井、欄間、建具、庭への眺めが美しく、お客様の思い入れが詰まっているためそれらを活かしつつ、畳敷きの床座生活からテーブルの椅子座生活に転換するためフロアー貼りにリフォームしました。
改装前は地袋付きで窓にはフィルムが貼られており、せっかくのきれいな庭との関係性が遮断されていたが、掃出し窓に改装することで庭とのつながりを再構成し、明るく開放的な雰囲気にしました。
生活感の出てしまうキッチンはセミクローズドの形にし、格天井の格式高い雰囲気を阻害しないように配慮しました。
水廻りはトイレ、お風呂、洗面、キッチンどれも長く使われていたため、今回のリフォームを機に全て新しくしました。
どれも旧来品よりシンプルなデザインで、節水性も高く、使い勝手が良いものとなっています。
リフォームの工事範囲に今までなかった寝室は、間取りを見直し10㎡以下の僅かな増築を施すことで設けることができました。
寝室の奥にはウォークインクローゼットも配置でき、整理整頓も容易になります。
リフォームは劣化部分を直すだけではなく、大切な所は積極的に残したり、魅力を再発見して活かせるようにすることで、愛着はそのままにより快適に生活する有効な手段です。
家族構成の変化や経年劣化の修繕等を機に、一度住まいのことをプロにご相談し、より快適な生活環境を築いてみてはいかがでしょうか。