農家のための平屋住宅
規模 | 131.11㎡(39.6坪) |
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構造 | 木造 |
<設計のポイント>
この住まいは、職住近接の専業農家のための住宅で、仕事上の利便性と、生活面での快適性の2つを実現するべく、様々な工夫を施しました。
この住まいで一番重要なのが、外壁から最大で2間飛び出した軒下空間です。
軒下空間には野菜を洗う複数の水栓、外部から利用できるトイレ、どこからでも住まいに入れる複数の勝手口等、住まいの周りの畑とつながって農作業を補助する空間となっています。
また深い軒のため室内に直射日光が入らないようになっており、熱負荷を低減して快適に過ごせるようになっています。
来客も多いため住まいの中心に玄関を設け、東側を生活空間、西側を来客のための和室として明確なゾーニングをすることで、来客時のプライバシー保護やコンパクトな生活動線を実現しています。
また洗面脱衣室と寝室に一部共有の収納を設けており、洗濯物を持って動く必要がないよう家事効率の高い工夫もしています。
外観は黒い日本瓦に同色のガルバリウム鋼板をあわせたシンプルな佇まいとし、そこにクリア塗装の白っぽい柱と梁をアクセントとして表しています。
シンプルな外観だからこそ、その佇まいの意味合いが強調され、この住まいの肝となる軒下空間が際立った意匠となりました。